微力ながらプロボノとして応援させて頂いている地雷博物館と地雷撤去団体CSHDですが、今回ほど気持ちが重く、筆が進まない事はありませんでした。
今年の頭、CSHDの地雷撤去隊員3名が作業中の対戦車用地雷暴発で亡くなりました。
もう1人は重症。
私が初めて地雷撤去作業に同行させて頂いた時から、チームの中で1番仲良くしてくれていたメンバー達でした。
中にはまだ幼い子供を持つ隊員もいます。
小さい子供はまだ状況を理解していません。
去年交通事故で亡くなった弊社スタッフの件もあり、やや人の死に対して慣れてしまった中でも、小さい子供の事を考えると胸が張り裂けそうになります。
自分の命を犠牲にして数えきれない人を救った彼らに心からの敬意を評します。
現地のSNSでは色々な情報が出ていましたが、1点彼らの名誉の為に。
今まで十数年間無事故、地雷撤去のエキスパート中のエキスパートでした。
それでも事故は起こる。それでも100%事故を避けることはできない。
「地雷や不発弾は人を殺す」
最も辛い方法で改めてそれを認識することになりました。
重症の隊員ポーイは子供の頃地雷で片手片目を失いそれでも尚地雷撤去の仕事をしている。
私達が机上の空論で語る理屈とは比べ物にならない世界で彼らは動いてる。
これからも出来る限りの支援をしていくつもりです。
彼らに仕事がない時は一緒に山に行ったり、川で泳いだり、音楽をかけて踊ったり。
何でもない楽しかった時間を思い出して、やりきれない気持ちになります。
アキラはCNN HEROになり世界的に有名になりましたが、英雄は彼だけではありません。
自分以外の誰かのために文字通り命を賭けて活動し、そして亡くなりました。
居なくなって初めて人はその偉大さを知る。
何度考えてもやりきれない。
Simet, Chok, Vongに心から追悼の意と最大限の敬意を。
2022, 09, 01
古白川 真