皆さんこんにちは。呼びかけ人の桑原さおりです。
3月に入り、カンボジアは急激に暑くなりました。
在住者もカンボジア人も、観光でいらっしゃる方も、ばてばてで休み休みじゃないと、活動できない暑さです。
今年も年が明けました。
カンボジアでは、3つの新年が迎えられます。
1月1日に、インターナショナルニューイヤー(日本のお正月ですね)があり、カンボジアにとってこの日は国の祝日のうちの1つ。1日だけ休み翌日は通常にもどります。
2月には、中華正月があり国の祝日ではないですが新年としてお祝いされます。カンボジアは古くから中国の影響を受けていますので、こちらも大切な行事ですし、中国にルーツを持つカンボジア人もたくさんいます。また中国からもたくさんの方がいらっしゃって、シェムリアップの町も大いににぎわいました。
そして、来月4月には、カンボジア人にとって一番大切なクメールニューイヤーがあります。
4月は暑季といい、乾季から雨季に変わる前。
川や湖の水がとても少なくなり、暑さがぐんぐん増して、動物や植物も、ばてばてです。
サウナに入っているような状態になり、昼は頭が働かずにぼーっとして、夕方から夜にかけて、やっと動ける状態になります。
そんな厳しい暑さが極まる中に、この新年がどかーんとやってきます。
ちなみにカンボジアでは、毎年毎に新年を迎える時間が変わります。
日本ですと午前0時に新年を迎えますが、カンボジアは占い師によって新年を迎える時間が決められ毎年変わります。
その年の女神が天から降りてきたときに新年がスタートします。その様子は毎年テレビで放送されます。
繁華街でビールを掛け合う若者たち、一緒に朝まで騒ぐ旅行者、お寺に家族で出かける人々、帰省してお家で家族で集まったりと各々のお正月を祝います。
この時期だけは、夜になればお寺がダンスクラブに様変わりする光景も見ることができます。
そしてカンボジア人のアイデンティティーでもある世界遺産アンコールワットには全国から多くの人が集まり、この日のために用意された多くの屋台や伝統舞踊のパフォーマンス、ライブセットなどで楽しみます。
カンボジアの成長と治安の安定とともに、クメールニューイヤーも、どんどん華やかに、たくさんの人が集まるようになりました。
カンボジアは、内戦があったため、海外に逃れた人がたくさんいます。
その人たちが、やっと安心して戻ってこれる国になりました。
クメールニューイヤーがにぎわうのは、成長と安全の証。
道路にたくさんの車が並び、年々その数は増えていき町が混雑しますが、その分平和になったということだと思って、私はいつも感慨深く思っています。
写真1
町中に星の飾りが飾られます。この中に女神が舞い降りてきます。
写真2
今年は戌年でした。来年はいのしし年(カンボジアでは豚)に変わります。