2018年4月:「古白川 真」

初めまして。
古白川 真(こしらかわ しん)と申します。

現在はカンボジアのシェムリアップで、ものづくりの会社を営む傍ら、
「MINE IS YOURS」というプロジェクトを立ち上げ、
地雷問題を啓蒙する「FORKS FOR FOLKS」という活動を行っています。

アキラ氏と親しくなったきっかけは、
音楽好きであるアキラ氏から、日本人応援団の川広氏を通じて
「息子のアマタに音楽を教えてくれないか?」
と要請を受けたことがきっかけだったと記憶しています。

もちろんそれ以前からアキラ氏の存在は知っていましたが、
親しくなっていく中で、彼らに何かできないかという気持ちがより高まり、
地雷問題に対峙するプロジェクトを立ち上げることになりました。

今回はその事について少し書かせて頂きたいと思います。

●●●【動機】●●●
初めてカンボジアに来た時、自分の命を賭けて地雷撤去をする人たちの存在を知り、
心の芯から動く何かがありました。

人生で初めて損得抜きに「この人たちの為に何かしたい」と思った男たちは、
シーズン中毎日地雷原に行き、爆弾を撤去しています。

それはまるで、私たちが会社や学校に通うのと同じように。

ひとつだけ違うのは「命をかけている」ということ。

もし、顔も名前も知らない人たちなら
「世界のどこかの誰か」
で終わってたかもしれません。

でも、自分の仲間や親友やその家族の手足が吹き飛んだり、死んでしまったら。

知り合ってしまった以上、私にとって彼らの存在は
もう「世界のどこかの誰か」ではなくなってしまいました。

自分の中の「尊敬」の定義の一つは「自分が到底できないことをやってのける人」で、
彼らの存在はまさにその最たるものでした。

彼らの中には結婚して子供がいる者もおり、女性もいます。

50℃近くになる灼熱の大地の中で、10kg以上もする防具やヘルメットをつけ、
ひとつ間違えば手足頭が吹っ飛ぶ中、1日に何時間も集中を切らすことなく爆弾を撤去をする。

それをほぼ毎日、何ヶ月も行うんです。

地雷原に同行し撤去作業を何度も間近で見せて頂き、
芽生えた正直な気持ちは、

「俺もこれをやりたい」

でした。

稚拙な考えなのは重々承知の上ですが、それは思考よりも衝動的なものでした。

彼らに撤去の方法を教えて貰えないか真剣に提案したこともありましたが、
昔と違い、厳しい国際法の中で普通の外国人は撤去どころか爆弾に触れることすらできません。

「自分は関わることすら許されない」

そこに強い劣等感も覚えました。

色々と考えを巡らせた結果、
自分なりの方法で彼らを支援するため、

「FORKS FOR FOLKS」

というプロジェクトを立ち上げました。

詳しい活動内容はここでは割愛しますが、
一言でいうと、武器としての象徴である薬莢をフォークに変え、
その収益を彼らの地雷原での食事代に充てるという
「銃器を什器に、武器を食器に」という活動です。

この活動を通じて、少しでも彼らの力になりたいと思っています。

命を賭けて家族の為カンボジアの為に働く彼らの事を、私は心から尊敬しています。

きっかけは何でもいいと思っています。

私の場合は得意分野であるものづくりで彼らに寄与したいと思い、行動を起こしましたが、

毎日の生活に命を張っている人間がいる。

彼らに思いを馳せる。

そんな時間を1日の中で少しでも作る。

それでいいと思うんです。

そして、できる事なら、できる時に、何かの形で行動を起こす。
彼らの力になる。

日本人応援団をはじめとする私達の活動が、少しでもそのように感じて頂けるきっかけを作ることができれば、これに勝るものはございません。

アキラ氏及びCSHDへの応援、ご支援の程、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

アキラ日本人応援団:
http://www.akira-landminefree.org/support/

Cambodian Self Help Dimining | donate:
http://www.cambodianselfhelpdemining.org/donate/

武器だった薬莢から作った食器。 1本の収益が彼らの食事代1食分に変わります。

アキラ地雷博物館×日本人応援団の団員にご登録ください。